アンブレラ地下施設研究者の報告書 2008年5月15日付
タイプされたA4 2枚綴りの文書と図版1枚。カーボンコピーは失われている。
アンブレラ保安部の同日付検閲済印、並びにフロア責任者のサイン有り。
以下報告書の内容
今日の実験とその目的)
モデラーでIn-world同様なオブジェクトを組み立て、光源設定、材質設定を行う。
グローバル・イルミネーションによるレンダリング後、ライトマップを焼き出しテクスチャを作成。各面1面ずつの手作業になるが、とりあえずこれでIn-worldの建物によりリアルな陰影を持ち込む。
第1次実験結果)
思ったほどの効果が出ていない。
予想では大域照明による微妙な拡散光の表現(手書きでは不可能に近い複雑な照り返し等)が可能になる筈であった。この失敗はおそらく、512×512のテクスチャに書き出す段階での調整に左右されていると思われる。逆に言うなら、この程度の解像度の範囲内であれば、手作業でのデフォルメされた陰影でも現状十分対処可能。
今後の可能性)
ベイクされたテクスチャを仔細に検討すると、実はかなり微妙な表現も成されてはいる。画像処理によってこれを上手く強調することは可能と思われる。単純にコントラストを15%程度上げただけでもアンビエント・オクルージョンなどの陰影がより強調されるように見受けられる。
また現状のままの使用方法でも、手作業では困難な複雑な形状のオブジェクトの陰影表現を効率的且つ物理的に正確に行うためのツールとしては絶大な効力を発揮する。
用紙2枚目欄外に意味のわからないボールペンの書き込みあり。筆跡は乱れている。
「…かゆ…うま…」
May 15.2008
Agathe Latte
以下付記らしき項が続くようだが破れていてこれ以上読めない。